ポーカー&ビジネス戦略


2013年の夏頃でしたね。同僚とビジネスアイデアの雑談したら、「ザッポス伝説」という本をお勧めされました。最初は軽い気持ちで読んでみましたが、結局殿堂入りになりました。英語版はCEO本人が書いたのでお勧めです。

Screen Shot 2014-12-08 at 3.09.37 PMTony Hsieh(トニー・シェイ)はハーバード大学卒で、スタートアップした会社を数百万ドルでマイクロソフトに売却して、ザッポスのCEOになりました。詳しい話はここでスキップしますが、結構面白くて読んでみてください。彼に影響され、ポーカー研究し始めました。ビジネス戦略をかけて、ポーカーのあまり知られていない一面をシェアしたいと思います。

ゲームを勝つことは素晴らしいですが、僕には一番楽しいのは戦略です。勝つために、数学、戦略、心理学、情報収集、プレゼンテーション、テルリード(相手を見抜く)など、様々なスキルが必要になります。高度な知識と深い戦略が掘るほど出てくるのは、楽しくてたまらないですね(笑)。

実はポーカーとビジネス戦略はすごく似ています(4PsSWOTPEST分析など)。テーブル選択から始め(競争するマーケットの選択)、ポジションによって投資すべきかの判断、最大限の利益を得るための投資額(bet value optimization)、競争相手から役に立つ情報を引き出すスキル、マーケットの変化によってビジネス戦略(プレイスタイル)の微調整など。

Table Selection

テーブルに座る前に、少しプレイヤーのスタイルを観察したり、テーブルの雰囲気を感じたりすべきだと思います。プレイヤーはタイト&アグレッシブか?ルーズ&パッシブか?一旦座ったら、彼達は競争相手になるからです。テーブル毎にステークサイズが書かれてあります、つまり「投資金額」ですね。例えば「5/10」というのは、$5はスモールブラインド、$10はビックブラインドです。ポーカーは数回ベットできるチャンスが回ってきます。この例にすると$10は最低限のベットする額だと理解すれば良いです。自分のバンクロール(要はファイナンシャルパワー)はどのテーブルでどのようなプレイヤーとプレイすべきか、という判断と管理が必要です。

ビジネス経営と同様、どのマーケットでどのような相手と競争するや、ライバルの数や、どのマーケットサイズを狙うか?1-2人で$500/$1000のテーブルで戦うか(ニッチマーケット、プレミアムプライス)?それとも、8-10人で$1/$2のテーブルで戦うか(ボリューム多く、スモールマージン)?自分のファイナンシャルパワーとマーケット需要によって、新商品開発するか、またはライバルと価格戦争を起こすか、よって戦略は変わりますよね。

The Pot

ポーカーのゴールはチップを増やすことです。勝てば、ポットの中のチップももらって、収入になります。自分のベットした額を引くと、利益になります。つまり、マーケットシェアの奪い合いゲームです。そいう意味で、ポーカーはRed Oceanゲームです。ポーカーは少なくとも2人いないとゲーム自体が成立しないため、Blue Ocean戦略は通用しないですね。でも、これはかなり面白いポイントで、Blue Ocean戦略を少し調整してポーカーでも使えるようにしたら、破天荒なポーカー戦略になるかもしれない(いいね、ここは面白い展開になるかも)。

Position, Bet, Signal

一般に、ディーラーボタンの左1番目のプレーヤーからベットが始まって、時計回り順で1人ずつアクション起こします。もう想像できると思いますが、極力に情報出すため、一人ずつアクション起こす際、プレーヤーの皆に見詰められます(笑)。

それでは、ファースト・ムーバーズ・アドバンテージ(First Mover’s Advantage)は何でしょう?ファーストムーバーは全員にプレッシャーかけることができます(約ポットの額より2、3倍以上)。自分が強い手を持つことを競争相手にプレゼンすることです(逆の方はブラフと言います)。

ビジネスワールドとも同工異曲。プロダクトランチする度に、プレスリリースする度に、どっかの会社を買収する度に、実は同時に競争相手にメッセージを伝えています。そして、あなたのアクションを応じて相手がリアクションを起こします。

2011年3月の時、僕は上海であるプレゼンテーションしてきました。下記の図はスマートホーンとOSと音楽プラットフォームについて、NokiaとApple社の間のアクション&リアクションです。タイムラインの上はNokia、下はApple。関連するアクション&リアクションは同じ色にしました。結構面白いです。

Screen Shot 2014-01-03 at 5.12.20 PM

Bluffing: The “Tell”

プロポーカープレーヤーはノイズ(ブラフ)を外して、正しい情報だけを得ることができます。相手を見て、目のまばたき沢山しているか?座る姿勢を変えているか?汗かいているか?震えているか?いつもと違った不自然のことをしているか?すべては「テル(Tell)」です。その場で自分のカードを捨てるか、あるいは相手と戦い続けるか?テルは正しい判断するための欠かせない材料です。

もしテルのことに興味あれば、この本はお勧めです。

本: What Every BODY is Saying: An Ex-FBI Agent’s Guide to Speed-Reading People (2008)

(追伸:テルのもう一つの面は統計です。相手がプレーしたハンドを分析し、どんなハンドでどんなベットスタイルにしてきたか。)

What’s Next?

ポーカーから沢山学びました。誰一人でも、プロも含め、毎回勝つことができません。このマインドセットはプロとアマチュアの一つ大きい区別です。「運」に頼っちゃいけません。運に頼る瞬間、ギャンブルになります。ロジカルシンキングを基づいて、状況を分析して、投資すべきだと結論になったら、全力で行くべきだと思います。悪い投資した後、良い投資のチャンスが来ても怖がって進まないのはだめです。

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